Contents
「小児科医がすすめる最高の子育て食」を読もうと思った経緯
この本を手に取った理由は、離乳食を始める上で、子どもの食事に関する栄養が知りたかったからです。
気持ち健康オタクwな私は、普段の食事でタンパク質やビタミン・ミネラルなど色んな栄養素をバランスよく取るようにしています。
また、食品買う際は、裏の表示を見て原材料を確認。どんな添加物が入ってるのかを見るようにしています。
そこで、離乳食ではどんなことを気をつけたら良いのかが知りたくて、ネットで検索したり本屋を回ったりして、子供の食事に関して栄養のことが詳しく書いてある本を探しました。ですが、なぜかありませんでした汗。
そして、本屋を数件探し回ってやっと見つけたのが、この本でした。子どもの「食と栄養」について詳しく知りたいなら、この本は割りとオススメです(ていうかこの本しかなかった。。。)。
タイトルは子育て食となっていますが、生後5,6ヶ月から5才くらいまで幅広い年齢に対応して書かれています。
本の内容
「健康」な子供に育てるために必要な栄養
この本では、子どもを「健康」に育てるための「食と栄養」についての知識を紹介しています。ここでいう「健康」とは、以下の3つです。
- 「免疫力が高い(病気からの立ち直りが早い)」
- 「体が丈夫である」
- 「精神的に安定している」
これらは食事だけで実現できるものではありませんが、この本では「食と栄養」の観点からどう実現していけばよいかが書かれています。
1.「免疫力が高い(病気からの立ち直りが早い)」
「免疫力を高く」するには、大人と同じように、腸内細菌の数を増やすことが大事だそうです。なので、食物繊維の豊富な野菜・海藻類、整腸効果のある発酵食品を食べることが重要であると書かれていました。
2.「体が丈夫である」
「丈夫な体を作る」には、日本人が不足しがちであるタンパク質を意識して摂取する必要があります。また、骨や筋肉の成長をサポートするカルシウムも意識して摂取する必要があるらしいです。
3.「精神的に安定している」
「精神的に安定する」には、血糖(血液中に含まれる糖の量)に注意すべきということも書かれていました。血糖値が高いと、集中力や判断力の欠如・眠気や空腹感を招くことがあるらしいです。そのため、血糖値の上昇しにくいを食品を選ぶように書いてありました。
「アレルギー対策」や「偏食」について
上記以外にも、アレルギーに強い子どもにするにはどんな食材をどの時期から食べさせたらよいかや、偏食や食べムラについての改善方法も書かれていました。
・アレルギー食材は早い時期がよい
昔は、卵や牛乳などのアレルギー食材は1才まで食べさせない方がよいと言われていたそうですが、現在は生後5〜6ヶ月の早い時期に始めるのが良いと言われています。
「生後5〜6ヶ月でいろいろな食材を食べた方がアレルギーを起こしにくくなります」と日本小児アレルギー学会も発表しているそうです。ただ、学会がこのように発表していても、生後7,8ヶ月から始めるべきという本もあり、離乳食の本によって書いてあることが違うので、どの情報を信じるかはお母さん次第だと思います。
また、アレルギー食材を与える時に注意すべきことや、アレルギーの予防としてどういう食事をとればよいか、なぜアレルギー食材を早い時期に与える方がアレルギーが起こりにくいのか、などは本の中に詳しく載っているので見てみてください^^。
・「偏食」や「食べムラ」を避けるには!
「偏食」や「食べムラ」などを避けるには、「しつこくあげ続ける」ことや「食事が楽しい」と教えることが良いと書いてありました。「しつこくあげ続ける」はなかなか難しいですよね。。。我が家では、あまり実践できていません。。。
「ヘルスリテラシー」について(正しい健康情報の選択)
また、今回この本を読んで初めて、「ヘルスリテラシー」という言葉を知りました。
「ヘルスリテラシー」は健康教育の一部で、「健康に関する情報を正しく選択・理解・評価し、活用するための知識・意欲・能力」のことだそうです。
私も、この本を読んで、改めて、正しい情報を選択することについて考えさせられました。
今までは、ネットで検索した知識を鵜呑みにしちゃってた所が多々ありました。。個人のブログなどで書いている情報は、あくまでも個人の意見、医学的な根拠はないので気をつけましょうという話しでした。
例えば、「はちみつ」は赤ちゃんには食べさせてはいけませんが、ネットで検索すると「はちみつ」を使った離乳食のレシピが出てくるそうです。もし、この情報を鵜呑みにして、間違ってはちみつを与えてしまったら、取り返しがつきません(現に数年前そういうニュースもありました)。。。
やはり、正しい情報を判断することが大事ですし、そのための知識も必要だなと思いました。
この本をオススメする理由
私がこの本をオススメする理由
この本をオススメ出来る理由は以下の3つです。
- 世界中の最新の論文を参考に書かれている
- 著者は「食事と栄養」に関する専門家である
- 小児科医としての経験を基に書かれている
それぞれがどういう意味なのかを説明していきます。
1. 世界中の最新の論文を参考に書かれている
これは、まず世界中の論文というのがよいと思います。日本だけでなく世界から情報を集めた方が情報量が多いですし、複数のデータから考察することができます。また、最新の論文という点もポイントです。古い情報がそのまま常識として定着していることも多いので、新しい情報を取り入れることが必要です。
2.著者は「食事と栄養」に関する専門家である
著者は現役の小児科医であり、公衆衛生の専門家(人々の健康について考える学問)でもあります。
そして、公衆衛生の一環である予防医学では、「食と栄養」の知識が欠かせないそうです。また、公衆衛生の健康教育で大事な部分が「ヘルスリテラシー」だそうです。
「食と栄養」や「ヘルスリテラシー」の知識がある専門家が書いているので、説明が具体的でわかりやすいです。
3.小児科医としての経験を基に書かれている
著者は現役の小児科医です。なので、実際に診察した患者さんの話など小児科医としての経験を交えながら、最近の親御さんがよく口にする間違った知識や、気をつけるべきことを書いています。
私の「本を選ぶ基準」について
余談ですが、私は実用書を読む際に以下の基準で書物を選択するようにしてます。
- 実験のデータに基づいて書かれている
- 最新の論文からデータを得ている
- 著者がその道の専門家である
この基準で選ぶのは、単純に、この要素を満たしていると説得力があるからです。
・実験のデータに基づいて書かれている
いくら、著者の主張を説明されても、それに基づいたデータや証拠がなければ信じ難いです。
この本の中で著者は、国内外の論文に直接目を通しており、その中で治験や動物実験が行われている論文のデータを参考にしていると書いています。
・最新の論文からデータを得ている
情報というのは、間違った情報であっても昔の古いものをそのまま記述している場合があるので、まずはその情報が正しいか、最新の論文やデータに基づいた情報であるかを確認することが大事です。
この本は、「この本が書かれた2017年9月時点での最新の情報を参考にしている」という旨が明記されいるので、それほど古い情報でないことがわかります。
・著者がその道の専門家である
そして、専門性が高い情報を得るには、その道でお金を稼ぐために普段から、多数の、最新の情報を集めている専門家に聞くのが一番です。この著者は公衆衛生の専門家で、現役の小児科医なので、その点は良いと思います。
ただ、お金儲けのために間違った情報や自分に都合のいい内容を大げさに言う人もいるので、注意が必要です。
感想
この本の良かった点
この本は、子どもの健康のための「食と栄養」に関する本ですが、大人の食事でも通じるべき点がたくさんあり、そこがよかったです。
私は、健康に関する本を割と読むのですが、他の大人向けの栄養の本で読んだ内容と被っている知識も多々あって、子供だけではなく大人でも使える情報だなと思いました。
この本の悪かった点
私は、何かを購入する時に、よい点も悪い点も(メリット・デメリット)知った上で購入したいという個人的な思いがあるので、悪い点も書こうと思います。
この本の内容自体はとてもよく、様々知識が得られてとても参考になりました。しかし、ひとつ悪い点をあげるとすれば、
です。ところどころ文章がまとまってない。。なんというか、文章の構成が一般的なおばちゃんの話し方によく似ていました。(悪口w)自分も文章を書くのがへたなので、人のこと言えないけど。。。
おばちゃんって、自分の言いたい内容を先にだっーと話してくるじゃないですか。話してる内容がまとまってないので頭に入ってきにくい。。。みたいなことがないですか><?
論理的にたまにわかりづらい所があって、自分の中で整理しながら読まなくちゃいけないので読みにくかったです。悪い点をあげるとすれば、そこらへんですかね。。。
さいごに
この本では、「食と栄養」の知識だけではなく、その知識を使った実際のレシピ(この本では「調和食」と言われている)が書かれています。一部ですが、実際のレシピが you tube で視聴可能です。
知識だけじゃ、具体的にどの食材を使ってどう組み合わせればいいかが考えにくいですが、実際のレシピが書いてあって分かりやすかったです。
さいごに。私がこの記事を書いたのには理由があります。
それは、この本を購入しようと思った際に、レビューや感想がどこにも書かれてなかったからです。なので、今回、誰かの参考になればと思い書いてみました。
興味があれば、ぜひ読んでみてください。